貯金をすればするほど「不安」は増す

不思議なことに、貯金をすればするほど、不安は増します。貯金というのは「最もお金がかかり、最も無駄な趣味だ」と言われています。どれだけ貯めても、終わりがないからです。


100万円貯めた人は、貯蓄額が100万を切るのが嫌なので、1万円すら使えなくなります。貯めたことにより「減ったらどうしよう」と、不安感が増すのです。それなら1万円しかない人の方が、お金に対してはるかに自由です。1,000万円貯めると、次は3,000万円とか5,000万円、最終的には1億円を目標にします。その間、全くお金が使えません。貯めるのに必死だからです。ここでチャンスを逃すのです。


飲食店をやる為に、コツコツ貯金している人がいました。目標は3,000万円です。1,000万円貯まった時に、居抜き物件が見つかりました。そこなら1,000万円あれば、充分にお店が開店できます。どうしたかというと、その話を見送ったのです。貯金を全部使うのは怖いので、3,000万円貯まるまでは我慢だと、自分に言い聞かせました。その後、実家のゴタゴタや、仕事上のトラブルがあり、結局、3,000万円は貯まらず、お店も出店できていません。こういう人が、とにかく多いのです。


お金というのは、何かと交換する為の道具です。貯金というのは、あくまで「手段」です。目的は、幸せになることであったり、美味しいものを食べることであったり、自分の夢を叶えることです。そこを履き違えると、いくら貯金があっても、幸せにはなれません。

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