【エッセイ】346日ぶりに神宮球場でヤクルト戦を観た件

ようやくというか、やっと、というか。プロ野球の有観客試合が実現し、実に346日ぶりに神宮球場でヤクルト戦を観てきた。


物心ついた時からの生粋のヤクルトファン。当時、まだ小学生だったファンクラブのキッズ会員は、38際になった今でもライト会員として応援し続けている。もちろん神宮球場には数えきれないくらい通った。本音を言うと、私が東京に住んでいるのは、ヤクルトの本拠地があるから。もし、それが無ければ、東京に住んでいないと思う。そのくらいの好きなのだ。


本来であれば3月のオープン戦から観る予定で、4月の試合分までチケットを確保していた。が、コロナ騒動の影響により全て無観客か中止に。6月にはダゾーンに入会したので、自宅で観れるようになったのだが、やはり現地で観たい。野球とビールは生に限る。と言ったのは誰か知らないが、概ね納得できる。


それにしても定員が最大で5,000人。全ヤクルトファン&ビジターチームのファンでそれを取り合う訳で、チケットは大丈夫か?と心配していたが杞憂に終わった。ファンクラブ先行販売であっさりゲット。これだけでも会員になっていた甲斐がある。


いざ当日。何だか落ち着かない。これまで当たり前にやっていたことが、異常に感じる。そもそも夜に出かけること自体が、約半年ぶり。勝手が分からない。カレンダーを見て、今日が祝日であるということ、スポーツの日であることを初めて知った。早々に準備を終え、いざ神宮へ。乗り馴れたメトロの白金台〜外苑前のルートが久しぶりだ。


やはりいつもの6分の1しか人がいないので、駅から球場までの道も人が少ない。通常は長蛇の列が出来ているコンビニも空いている。長年その場にあった札幌ラーメンのお店が無くなっている。これもコロナの影響か?そんなことを考えながら、正面玄関に到着。チケットは1塁の内野と外野の間の席。いつもここに座る。背もたれがあるのと、この位置から見る夕焼けが好きなのだ。試合前のセレモニーはほぼいつも通り。いざプレーボール。

ここからが「異次元」の始まりだった。日本のプロ野球特有の鳴り物やメガホンの応援が禁止されているので、みんな黙って観ている。音に例えると「シーン」という感じ。その代わり、一球ごとに拍手が巻き起こる。ストライクを取った時や三振を奪った際には、一際大きな拍手の渦が球場全体に響き渡る。


それにしても奇妙な光景だった。これまで数百試合を現地で観てきたが、こんな体験はもちろん初めて。内野席にいながら、外野席の観客の笑い声が聞こえてきたり。審判の「ストライーク!」という声や三塁側ブルペンの投球練習のミットの音まで聞こえる。もちろんベンチの掛け声も同様で、巨人のベンチからヤクルトの投手に向かって「ピッチャー、キレが無いよ」と揶揄していたのにはびっくり。普段は聞こえていなかったが、こんなこと言ってるんだなと。その後、ヤクルトの投手がきっちり抑えてくれたので、溜飲が下がった。


試合の結果は5-5の引き分け。21時50分頃に終わり、一目散へ駅へ。運良くすぐに電車が来て、乗り換えもスムーズだったので、22時15分には白金台駅に到着。この時間帯にここを歩くの本当に久しぶり。全然人がいない。帰ってシャワーを浴びてすぐに寝た。とても充実した日だった。


8月もまた5,000人限定での試合になると発表された。ダゾーンでも観れるのだが、この人の少なさは個人的にはとても快適。両隣に人がおらず、トイレも空いている。行きも帰りも混雑しない。出来ればずっとこうならないかなと思うが、それはそれで球団の経営が成り立たない。やはり現地で観ようと決意。出来るだけたくさん行って、貴重な体験をしておいた方が良い。そう思いながら、今日も18時からヤクルトを応援するのである。

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