【エッセイ】定山渓温泉大汗不止事件

自分でもビックリした。汗の引かなさに。こんなにも引かなかったのは、なかなか経験がない。事の発端はこうだ。毎年行っている札幌で、たまには違うところに行こうと思い。定山渓温泉にビビッときた。札幌駅からバスで一時間ほどとのこと。しかも往復バス券と入浴券がついて、たった1,800円。安い。安すぎる。すぐにバスを予約し、いざ出陣。


何軒もある日帰り温泉の中から、一番大きなところを選んだ。フロントで受付を済ませて、気分良く風呂場へ。ここまでは良かった。のれんをくぐり、下足場に入った瞬間、これはヤバいと思った。暑い。暑すぎる。脱衣場の温度が。外は猛吹雪なので、それへの配慮なのは分かる。分かるけれども。それにしても暑すぎる。エアコンでかなりの温度設定にしているはずだ。全体的に「もわん」としている。


若干の不安を残しつつ、大浴場を存分に楽しんだ。大好きな露天風呂やジェットバスを筆頭に、スチーウサウナや水風呂等。広大なスペースにいくつもあり、平日の午後ということもあり、かなりすいていた。真横に降る雪を眺めながらの露天風呂は特に素晴らしく、人生TOP3に入れても良いレベル。そんなに素晴らしかったのだが、脱衣場に戻った時に事件は起こった。


暑い。暑すぎる。汗が一向に止まらない。こちとら新陳代謝が良すぎるくらい良いのだ。毎日のように半身浴をしているのだ。少しの入浴でも汗がどんどん出るのに、いつも以上に入っていると、ただでさえ止まらない。それに加えてこの脱衣場の温度。フロントで借りたバスタオル(有料)では太刀打ちできない。


扇風機を探した。探したが見当たらない。そりゃ、そうか。窓の外は猛吹雪だもの。思わず、みつをみたいなことをつぶやいたが、問題は解決しない。ドライヤーはあったので、冷風を体に当ててみた。みんな怪訝な顔で見てくる。余計に冷や汗が出る。着てきた服は、上下のヒートテックに、持っている中で一番暖かいニット。それにダウンジャケット。とてもじゃないが、これをここで着るのは無理。そう判断し、とりあえずヒートテックだけ着て、下はデニムを履き、外のソファに避難した。


そこでようやく普通の温度に戻り、バスタオルで汗をふきつつ、バサバサして風を送る。もちろん人はガンガン通るし、ガンガン見られる。でも、もう構ってられない。だって暑いんだもの。また、みつをみたいなことを言ってしまったが、この時は本当に必死だった。


約15分後、ようやく収まった。気持ちも汗も。ふと気付いたら、大浴場前のソファを独占していた。まぁ近寄りがたいよな、こんな奴いたら。何事もなかったような顔つきでロビーに戻り、帰りのバスを待った。バス停に行くまでのほんの1分くらいで、ダウンジャケットは雪まみれに。さっきまでとのギャップが激しすぎるぜ定山渓温泉。必ず、また行こうと思う。次は脱衣場のエアコンのスイッチを確認してからにしておこう。

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