文章を書く人は多いが分かりやすく書ける人は少ない

文章を書く人は多いですが、分かりやすく書ける人は少ないです。ブログをやっている人やTwitterやFacebookをやっている人、インスタグラムをやっている人は、この10年くらいで爆発的に増えました。それらのSNSには、文章が付随してくるので、必然的に「書く機会」も増えます。が、この10年で、日本人の文章力が向上したかというと、決してそんなことはありません。


向上したのは、スマホやパソコンの「操作方法」です。写真を撮って、コメント付きで、インスタグラムにアップする。動画を撮って、youtubeにアップする。本の紹介を、リンク付きでFacebookにアップする。こういうことは、誰でもすぐにできるようになりました。これが、この10年の、一番の変化です。


新聞を読む人や本を読む人は減りました。その代わり、ネットやSNSを見る時間は増えました。活字に触れている時間は、総合的に考えると、昔より増えているかもしれません。が、その「質」は下がっています。


最近のネットニュースは、驚くほど誤字脱字が多いです。チェック機能が全く働いていません。人件費を削減しているのか、チェックする側の問題か。どちらかは分かりませんが。とにかく多いです。つまり、質の低いものをたくさん読んでいる人がとても多いのです。当然、文章力は上がりません。


文章のうまい人や、分かりやすく書ける人は、質の高い活字をたくさん読んでいます。多くの人のチェックが入っている、有料の書籍です。ネットから距離を置き、そういうものばかり読んでいると、抜群に頭が良くなります。ボキャブラリーも増えます。そういう「訓練」を日々やっているので、良い文章が書けるようになるのです。


分かりやすい文章を書きたければ、まずは、質の高い文章を読むことから始めましょう。それが基本のキです。お手軽なテクニックをいくら学んでも、それだけでは書けるようになりません。地味で地道な作業が、後から効いてくるのです。

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