【コラム】GO TOキャンペーンがややこしすぎる件
GO TOキャンペーンがややこしすぎる。何度読んでも意味不明。これならやらない方がマシ。そんなふうに思っている人が大半だと思う。
そもそもなぜこんな税金の使い方をしているのかというと、自民党の議員の多くが地方選出者だからだ。言うなれば「地元の名士」で、地域のホテルや旅館でパーティーや講演会を行うことは多い。当然、付き合いも長く深く、そこから「お願い」されたら応えようとする。だって大切な有権者だから。
コロナ問題の当初、お米券とかお魚券とかお肉券とか出てきたが。これも根本的には同じ。地元の漁業組合や農協からお願いされて、それに応えようと必死に考えた結果なのだ。何もふざけている訳ではなく、議員本人は「真剣」だったと思う。結局、実現はしなかったが、日本の政治家のレベルがよく分かった。
それでGO TOキャンペーンだ。7/15に補助金を出すのでみんな旅してねと政府が言い出し。7/16に東京都は除外すると発表され。7/21には小池都知事が不要不急の外出は避けてほしいと言い出した。もうむちゃくちゃ。現場は大混乱。こんなことになるなら、一旦仕切り直した方が絶対に良い。と多くの人が分かっているのに、なぜかやめない。不思議だなと思う。
そもそも今は旅行どころではない。大方の予想通り第二波がモロにやってきて、全国各地で感染者が急増中。東京以外ではほぼゼロだったのに、今や全国各地にウイルスがばら撒かれている。大した対策をせず、経済界の圧力に屈して、人の流れを安易に再開してしまったからだ。
自粛をしながら「時間稼ぎ」をしている間に、検査態勢の強化や追跡&隔離体制を整備し、法律の改正もやっておけば良かったのに。何ひとつ出来なかった。その代償が今、来ている。ということだ。
東アジアにおいて、日本だけがコロナの対応に苦慮している。他の国々は早々に対処し、経済も観光も復活している。これが現実。何が違うのかというと「目指すところ」が根本的に違う。封じ込めを前提として対応した国がほとんどの中、なぜか日本はコロナとの「共生」を選択した。これがそもそもの間違い。
共生するということは、いつまでも終わらないということ。ダラダラと同じことを繰り返し、なかなか状況が改善しないので、経済も国民も疲弊してくる。当然、お金もかかる。補償金や支援金がもはや「ばら撒き」の様相を呈しているが。これもいつまで続くかは分からない。
日本政府がやるべきことは一つ。今までの対応は間違っていたと認め、大胆な方針転換をすることだ。共生ではなく根絶を目指す。そう言い切れば良い。そんな風に言ってもらえれば国民もやる気が出てくる。みんなで一致団結してコロナを無くそう。得意の「ワンチーム」だ。そんな風に思う人も多いだろう。単純な国民はそれでイチコロだと思う。
本当にゼロに出来るとは誰も思っていない。限りなくゼロに近づけて、少しでも感染者が出たら早急に検査・隔離・追跡を行う。東アジアの国々はこれを「当たり前」のようにやっている。だから経済が早々に回復したのだ。ベトナムなんて飛行機は満席で国内旅行は大盛況らしい。変に引き伸ばさず、サッサと封じ込めることが最大の経済対策だということを、国の首脳部がよく分かっているのだと思う。
ということは、日本の専門家はずっと言ってきている。それを政府の首脳陣が聞いていないのと理解出来ていないので、おかしな対応になるのだ。とりあえずGO TOキャンペーンはすぐに中止。それで怒る人はいないと思う。個人的には旅にも行きたいが、今じゃない。そんな風に思っている人、多いと思う。そういう想像力、この国のトップには決定的に欠けてるんだろうな。
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