【エッセイ】デカくて早い女に豚珍館で出会った話

その日は前から決めていた。11時の開店直後に、豚珍館に突撃すると。豚珍館というのは、西新宿にある泣く子も黙る豚カツ屋。厚切りの豚カツにおかわり自由の豚汁が泣かせる。しかも安い。どうりでこの日も近隣のサラリーマンで混雑していた。まだ11時過ぎなのに。


入口で注文を聞かれ、相席となるテーブルへ。そこへあの女が現れた。手足が長く、身長も高い。足元はピンクのスニーカーで決めている。この女、ものすごく動きが速い。速いというか、ドタドタしている。お茶を持ってくる時も豚カツを運ぶ時もテーブルを拭く時も。全ての動きに「ムダ」がある。


本人はきっと一生懸命やっているつもりなのだろう。が、狭い店内で大柄な女がドタドタ動くと、ものすごく圧迫感を感じる。常に急かされている気がして、食べる速度もついつい上がってしまう。そのお陰か、このお店の回転率はかなり良い。


雑誌でもよく紹介されている人気店で、階段には行列ができるほど。そんなお店のランチタイムを効率よく回す為に、あの女は雇われているのだろうか?気になるし確かめたいが、次行ったらもういないタイプな気がする。どこまでせっかちなのだろう。あの女。


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