【エッセイ】わらび餅を最初に作った人に褒美をやりたい
わらび餅が好きだ。あらゆるお菓子・スイーツで一番かもしれない。そもそも、きな粉が好きだ。あらゆる粉で一番かもしれない。父の取引先に食品会社があり、そこがわらび餅を作っていた。それを小さい頃から楽しみにしていた。
時は過ぎ、麻布十番のお客さんの自宅兼サロンに訪問した際。衝撃を受けた。たまごサンドで有名なあまのやというお店のわらび餅はそれはそれは美味しかった。わらび餅に対して、きな粉の多いこと多いこと。最後はきな粉を「飲んだ」くらい。
私の中で、きな粉は飲み物なのだ。今でも白金台のスーパーいなげやで、よく買っている。レジの前に和菓子コーナーがあり、一番手前にわらび餅は置いてある。目が合うのだ。奴と。わらび餅には緑茶と決まっている。しかも食後。
食べるたびに、わらび餅を最初に作った人に、何かしら褒美をやりたい気持ちになる。ここに一人、幸せを噛み締めてる人間がいますよ、と。心の奥で訴えかけている。いつの日か、届けば良いなと思うが、届いたら届いたで面倒だなとも思う。
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