夢や目標がなくても人は生きていける

夢や目標がなくても人は生きていけます。小学生の時、私の夢は「ヤクルトの選手になる」でした。プロ野球選手名鑑を熟読し、ブンブン丸こと池山選手の虜になっていたので、もうそれしか考えられませんでした。


私の通っていた中学には、市大会で優勝するくらい強い、野球部がありました。周りには自分より体の大きい友達や、甲子園に出場する高校にスカウトされる先輩が、ゴロゴロいました。すぐに無理だなと分かりました。


次の夢は「Jリーガーになる」です。これは結構、本気で追いかけました。高校は、全国大会を制覇したことのある、強豪校に入りました。入ってビックリしました。一年生だけで、部員が40人もいるのです。三学年合わせて70人です。その中に、地域選抜やJリーグの下部組織出身者がまたもやゴロゴロいました。サッカーはポジションが11個しかありません。それを70人で取り合うのです。怪我も重なり、やはり無理だなと分かりました。


私はこれ以来、夢も目標も持つことをやめました。当時、18歳です。早すぎるかもしれませんが、悟ってしまったのだから、仕方ありません。


現在、38歳ですが、元気に生きています。よく聞かれます。夢は何ですか?目標は何ですか?と。「一切ありません」と答えると、相手は不思議そうな顔をします。なぜ、夢も目標も持たない奴が、起業して12年もやっていけるのか。どうやったら、そんな奴が白金台に住めるのか。そんな顔をしています。


親や学校の先生は、夢や目標を持ちなさいと口うるさく言います。そういう人に限って、本人の夢や目標は、何一つ叶っていません。だから、子供に「託す」のです。


夢や目標がないからといって、適当に生きている訳ではありません。むしろ、逆です。日々を大切に生きています。世の中には、若くして急死する人もいます。私の周りにもいます。そう考えたら、適当になんて生きれません。「一日一生」だと思っています。


夢や目標を持つことは、素晴らしいことです。が、別に持たなくても、生きていくことは可能です。そういう人がいても良いのです。

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